特許取得した人工知能が全く新しい世界への扉を開く

デンマーク企業Cercare Medicalは、医師による脳スキャン画像の迅速な診断を支援するアルゴリズムを基盤とする人工知能(AI)を開発し、特許を取得しました。

脳血栓症の患者は、治療が開始される前の毎時間、4年に相当する加齢を経験するといわれます。そのため、Cercare Medicalは多大なリソースをつぎ込み、医師による迅速な脳スキャン画像の診断を支援し、脳患部の症状の推移を示す、人工知能に基づくプログラムを開発しました。

脳血栓症では、医師は治療を開始する前に通常1400枚の脳スキャン画像を診断する必要があります


キム・モリセン

「脳血栓症では、医師は治療を開始する前に通常1400枚の脳スキャン画像を診断する必要があります。経験豊富な医師なら25分ほどでこの診断を終えますが、弊社のプログラムははるかに短い時間でこれを行うことができます」と、Cercare Medical創業者の一人であるオーフス大学教授キム・モリセン氏は言います。同氏はまた、脳障害が持続的に推移する急性疾患で時間を短縮することだけが問題ではないと付け加えます。例えば夜間などの時間帯に患者が病院に運ばれてきたときに、その疾患の経験豊富な担当医がその場にいないということがしばしばあります。  「このような状況で、弊社のプログラムは多大な改善をもたらすと信じています。」

Cercare Medicalの革新性は世界中の多くの人々に影響が及ぶことが予想され、 知的財産権(IPR)との関連性がますます話題に上ると考えられます。Cercare MedicalはCercare Medical Neurosuiteという名称でプログラムの特許取得に成功しました。

キム・モリセン氏は特許の取得はプログラム開発の重要な前提条件だったと言います。同社はプローマンヴィントフトに本件を委託しました。「プローマンヴィントフトはIPRの保護、商用化、戦略的利用に広範な経験があります。ですからそれは自然な選択でした。」と言いました。

プローマンヴィントフトの知的財産権に関する経験は言うまでもなく、法律や技術の専門性はAIなどの複雑な概念に適用されます。こう述べるのは、同社のパートナー兼特許顧問のピーター・ソゥーンセンです。「弊社は、特許請求項の作成、特許出願、商標登録から事業開発に関する戦略的助言など、従来のサービスのすべての側面を担当します。弊社は欧州と米国でCercare Medicalの複数の特許をサポートしています。」

法律は実体がある

ピーター・ソゥーンセンはAIは特に有望な分野であると考えています。なぜなら、その潜在性は多大で、急速な成長を続けているからです。「これらの技術は将来を見据えたとき、私たちの日常生活に大きな影響をもたらすでしょう。Cercare MedicalのNeuro Suiteが良い例です。さらに、人工知能はチャットボットからロボット型掃除機まであらゆるものに統合され、その展開は続いていくでしょう。」と彼は言います。

これらの技術は将来を見据えたとき、私たちの日常生活に大きな影響をもたらすでしょう


ピーター・ソゥーンセン

過去の経験に基づいて行動する能力を持つAIはまだかなり曖昧な概念ですが、ピーター・ソゥーンセンは現在の特許法が十分にこの現象を包括することができると確信を持っています。

AIを特許申請する場合、いくつかの側面を考慮しなければなりません。その理由の一つは、これらの中立的なネットワークを構築し訓練する人々は必ずしもそれがどのように機能するかを詳しくは知っていないからです。しかし、法制化に問題はありません。実際、AIは従来のソフトウェアと同じ法的枠組みに該当し、著作権または特許による保護が可能であるからです。」と彼は言います。

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