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Libratone

サウンドデザインに音色を

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ミカエル・フリース・ソーンセン

弁理士(シニア)

電子工学修士

デンマークのリブラトーン社は、創業からわずか5年でワイヤレスサウンド業界の国際的メジャープレーヤーへと成長しました。

2009年、デンマークのスタートアップ企業リブラトーン社は、良質なワイヤレスサウンドは音質と調和した美しい外観を持つべきという考えに基づいて設立されました。

サウンドシステムは審美的観点からリビングルームの角に追いやられるのではなく、その中心に置かれるべきであるとリブラトーン社の創設者らは考えました。ケーブルの制約から音を解放し、現代的でデザインコンシャスな消費者のニーズに応えたシステムを作ろうとしたことが出発点でした。

知財保護の与える印象

当時スピーカーの音響設計に関する新しい特許はほとんどありませんでしたが、リブラトーン社の創設者は、新規のキャビネット型ステレオスピーカーの設計段階で既に包括的な知財戦略の必要性を認識していました。

弊所弁理士と協力し、イノベーティブな製品を保護するための特許、意匠、商標戦略を作成しました。リブラトーン社にとって重要だったのは、潜在的な投資家に対して知財保護を通して真剣に製品保護を行っていることを示すことでした。その戦略は功を奏しました。特許取得によって投資家を引き寄せただけでなく、アップル社との共同ブランド提携を獲得したのです。

野心的なリブラトーン社の創業者らは、製品の生産開始前にアップル社にアプローチしました。アップル社は直ちに両社のデザインの美しさとターゲットユーザーの共通点を認識し、共同ブランド提携に合意しました。これによりリブラトーン社は非常に早い段階で米国市場へ進出することができました。リブラトーン社が開発したアップル社のワイヤレスソフトウェアやデバイスに対応する製品は、同社のオンラインストアで発売されました。

サウンド業界でトップになるために

今日、ワイヤレスサウンドシステムのメーカーは、製品の審美性を重要視しています。リブラトーン社にとってこの流れはプラスでした。リブラトーン社の製品デザインはアジアの消費者に好まれ、2014年香港に拠点を置く投資家グループに売却されました。

新しい所有者によって提供された財務・ビジネス資源により、製品のイノベーション、市場の地理的拡大、世界的なブランド構築が可能となりました。目標はワイヤレス・サウンドシステム市場のトップを獲得することです。

写真左より、2009年のLive、2010年のLounge、2015年の最新モデルZipp。弊所弁理士はこの3つの製品に関する知財保護を担当しました。

ご存知でしたか?

  • リブラトーン社の名称は、「liberation(解放)」と「tone(音調)」に由来します。ワイヤレスサウンドシステムを通じて自由なサウンドを確立するという同社の設立理念が含まれています。

  • リブラトーン社のロゴは籠の中のナイチンゲールを描いたものですが、デンマーク人作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話からインスピレーションを受けています。

  • 著名なデンマークの童話作家のシンボルは、アンデルセンの認知度が高いアジアでの成功に貢献したと言われています。

 

 

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